移動祝祭日(Ernest Hemingway) [海外文学・本棚]
パリを舞台にしている作品。
ヘミングウェイのパリについての描写に興味を持ち入手。
ヘミングウェイのパリについての描写に興味を持ち入手。
中学時代から愛読しているに、この作品を知らなかった。
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影(アンデルセン) [海外文学・本棚]
ムーミンパパの「手帖」 (東宏治) [海外文学・本棚]
トーベ・ヤンソン (美術手帳) [海外文学・本棚]
テレーズ・ディスケルゥ(モーリアック著、遠藤周作訳) [海外文学・本棚]
狭き門(アンドレ・ジイド) [海外文学・本棚]
この本は、中学生の頃に読んで強烈に感動し、その後にも大きな影響を受けた。この本を読み終えた時の達成感は、かなり大きかったことを今でも覚えている。精神性を高めることの気高さを、中学生ながら多少は理解したのではないかと思っている(しかし、その一方で、当時の私はアリサの気持ちというものを理解できていなかったことから、多分、この作品の半分も理解できていなかったのだろう)。
当時は今以上に知識の乏しかった中学生の私には、宗教的な影響を感じはしたが、これはヨーロッパ的なものであり、「キリスト教的なものだ」という認識はなかった。また、ジェロームがアリサや自身の精神性を高めることは、素晴らしいことだと感動したが、アリサの苦悩、深層にある気持ちというものは全く理解できていなかった。
50歳を超えた今、やっと少し理解できるようになった。もう一度、じっくり読み返してみようと思っている。
作品を理解するには、十分な知識と経験が必要なのかもしれない。その一方で、中学生なりに意味も分からず徒手空拳で懸命に読み込み理解しようと努め、それでも作者の気持ちを理解するまでには至らずとも、何かをほんの僅かだけ理解して、自分をちょっぴりだけ成長させることができたとしたら、「全く無意味な読書」ではなかったのかもしれない。
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月と六ペンス(サマセット・モーム) [海外文学・本棚]
中学生の頃に頻繁に出入りしていた何件かの本屋の文庫本の棚に、「モーム」という英語らしさを感じない軟らかな発音の著者名に、何となく幻想的な雰囲気を感じ取ったのが、この本を読むきっかけでした。国語の授業でもこの名前がでてくることはなかったし、周囲に読んだ人もいないので、ヘンテコな文学作品なのかな、とも思っていました。そして、このタイトル「月と六ペンス」は、更にモームという名の幻想的な雰囲気を盛り上げました。文庫本一冊を買うのも懐の厳しい中学生の私にとっては大変なことでしたが、意を決して最初に買ったモームの本がこの「月と六ペンス」でした。内容は、ストリックランド氏が、住んでいる地と人を捨てて南の島へ行って画家になってしまうという話であること、その行動の中で、いろいろな人間模様が描かれていく、という程度にしか理解できませんでした。その後、この本を何度か読み返します。そして、このストリックランド氏のモデルがゴーギャンであることを知ったのは大学に入ってからですが、このストーリーの中で巧みに描かれている心理描写を十分に理解できたのもその頃かもしれません。もう一度読み返してみたいと思っています。
この作品の概要などは、Wikipediaをご参照ください。
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The Moon and Sixpence (Dover Value Editions)
- 作者: W. Somerset Maugham
- 出版社/メーカー: Dover Publications
- 発売日: 2006/01/20
- メディア: ペーパーバック
Empire of the Sun (太陽の帝国) [海外文学・本棚]
海流のなかの島々(アーネスト・ヘミングウェイ) [海外文学・本棚]
Islands in the Stream: A Novel (Scribner Classics)
- 作者: Ernest Hemingway
- 出版社/メーカー: Scribner
- 発売日: 2003/07/22
- メディア: ハードカバー
ヘミングウェイの長編で高校時代に読みました。アーネストヘミングウェイといえば有名な著作が「老人と海」、私もこれを中学時代に読んで以来、ヘミングウェイの大ファンです。しかし、その頃に都内の超有名大学に通っていた知人大学生(英文学部)が、「学友で老人と海やヘミング・ウェイを卒論に選択したアホがいる。」と言っていたのを聞き、何となく漠然と「ヘミングウェイファン」を名乗るのは恥ずかしいことだと思うようになりました。しかし、彼の長編、例えば「海流のなかの島々」を読んでみれば、ヘミングウェイの良さが分かるのではないかと思い、読破しました。(当時高校生だった私の稚拙な考えで、「長編を読破すれば偉い!」的な考えもありました ^^)。
この作品を思い出すとき、ストーリーについての印象は薄いのですが、繊細で細部に至るまでの背景及び心理描写が感動的なすばらしさだったことを覚えています。ヘミングウェイの著作の中では、是非もう一度読んでみたい作品です。
因みに、私は農学研究科出身で、英文学部とは一切関係がありませんので「ヘミングウェイファン」と堂々と言っています。「海流のなかの島々」、そして英文(原文)の「Islands in the Stream」、どちらの響きもも気に入っています。
ウィキペディアで調べてみると、彼はノーベル文学賞を受賞しています。また、彼が猟銃自殺をしたのは、私の生まれるよりも以前です(ちょっと驚きました)。そして、この「海流のなかの島々」は、執筆されたのは1950-51年ですが、出版されたのは彼の亡き後、1970年です。
Krause
クヌルプ(ヘルマン・ヘッセ) [海外文学・本棚]
中学生の頃に読んだヘルマンヘッセの作品に登場する主人公たちは、「勉強を生活の一部にし、きちんとした生活をしている」という印象をうけ、私は彼らをとても尊敬し、見習っていきたいと思ったものです。しかし、うっかり「車輪の下」の主人公の人生の後半まで見習ってしまい、私の中学生活の結末も似たようなものになってしまいました(笑)。
さて、ヘッセというと前述の「車輪の下」、「知と愛」、「シッダールタ 」、「ガラス玉遊戯」などが有名ですが、私が一番お気に入りなのはこの「クヌルプ」です。神を信じながら「放浪」という自由きままな人生を送る主人公クヌルプ、最後の神との対話は感動的です。ドイツ版「フーテンの寅さん」かもしれませんね。そんな主人公の自由さが、理解不能な規則と受験勉強で縛られた中学生の私には魅力的でした。欧州エリアで私が溺愛するほど最も好きな国はドイツですが、同様にあまり愉快でない思いをしたのもドイツです。このクヌルプの自由さは、ドイツでのその不愉快な思いをちょっと和らげてくれます。